イギリス英語のRP(承認発音)とは?

Received Pronunciation(RP)は、《承認発音》ともいわれる、イギリスの標準的な英語のアクセントで、昔から格式や教養と結びついてきたものです。
このアクセントは、イギリス英語におけるひとつの伝統やエレガンスの象徴とも言えます。そんなRPについて、その起源や意味、そして現代のバリエーションについて、本記事ではわかりやすくご紹介してまいります!
伝統的なRP
RP、または「Received Pronunciation」とも呼ばれるものは、20世紀初頭に英国放送協会(BBC)がラジオ番組用に採用したアクセントです。
それまでの、英国内に広がる異なるさまざまな地域のアクセントを統一して、はっきりと聞き取れる発音にしたかったのです。このアクセントの起源は、南イングランドの上流階級の言葉遣いに由来し、ロンドンの話し方の影響を受けています。
映画ハリーポッターでは、ハーマイオニー役を演じた、エマ・ワトソンのアクセントがRPだといわれています。
優雅で魅力的な響き
‘Received Pronunciation’は、格式や洗練、権威などといった要素と深く結びついています。
昔は、RPを話すことが高い社会的地位や優れた教養の象徴とされ、たとえば医師や弁護士、教師といった職業がそれにあたります。
このアクセントは、地域的な言葉遣い(訛り)を避け、単語をはっきりと明瞭に発音する特徴があります。ですからRPを話す割合は、じつはイギリス人口の2パーセント程度、と言われていて、
それ以外のほとんどの人々は、生まれ育った地域、階級、教育レベルに根差したさまざまなアクセントの英語で話しているのです。
現代RPとそのバリエーション
時が流れるにつれて、伝統的なRPのアクセントも変わり、英国内の言語状況に合わせて進化してきました。
RPの枠の中から生まれた地域ごとのバリエーションです。
比較的若い世代の間では「Modern RP(モダンRP)」が台頭してきており、昔のRPとはまた少し変わってきています。
その中でも、ぜひ知っておきたいのが「エスチュアリー・イングリッシュ」というアクセントです。
これは20世紀末に人気を集めたもので、ロンドンのエスチュアリー(ロンドンテムズ川河口域)地域の影響を受けたアクセントで、RPの特徴と現地のコックニー・アクセントを組み合わせた、より柔らかく中立的な音が特徴になります。
エスチュアリー・イングリッシュとRP

新しいアプローチ:ウィリアム王子からハリー・ポッターまで
エスチュアリー・イングリッシュは、伝統的なRPと地域のアクセントとの間を繋ぐ存在です。
王族で本来キングス・イングリッシュを話すはずのウィリアム王子も、発音をエスチュアリー・イングリッシュに寄せているといわれています。

エスチュアリー・イングリッシュの魅力は、親しみやすさと現代性を組み合わせているところ。今ではメディアや日常のコミュニケーションで愛用されています。
また面白いことに、映画ハリーポッターの登場人物である「ハーマイオニー」はRP、「ロン」はコックニー(ロンドンの下町のアクセント)、そして「ハリー」はエスチュアリー・アクセントを話しているのだそうです。
少し気取った、
RP のハーマイオニー
ロンドンの下町訛り、
コックニーのロン
現代のロンドンアクセントの代表、
エスチュアリー・イングリッシュのハリー
そう考えると、映画『ハリーポッター』を、あらためて違った視点から楽しんで観られると思いませんか?
グローバル化の影響
今や世界中で国境を超えてコミュニケーションが行われる中、
英語はグローバルな共通語として、様々なアクセントや文化的背景を持つ人々によって話されています。
現代のイギリスの多くの若者も、ネットのドラマや映画の影響でアメリカ英語の発音や文化に大きく影響を受けています。
以上のことを考えると、現代では特定のアクセントが優越するという考え方は、過去のものとなりました。
(もちろん私たち日本人も、胸を張ってジャパニーズアクセントで話してもいいのです!)

ただ、それでもRPは依然として英語の世界では大変大きな影響力を持っています。何よりも、どの国の人にも聞き取りやすい、そして上品な英語であることには変わりがありません!
まとめ
Received Pronunciation(RP)は、英国放送協会(BBC)のスタンダードから現代のエスチュアリー・イングリッシュまで、イギリス人の話し方に影響を与えてきました。
そして言語の風景が変わり、世界が広がる中でもRPの影響力は健在で、多様なアクセントが響きあいながら、英語という言語の魅力を共有しています。
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